世界のコロナ対策【成功してる国・失敗してる国】

終息10年

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による感染者数や死者数が世界的に増えていますが、実際に感染者の急激な拡大を抑えてる国もあります。つまり、うまく行ってる国を真似すれば、日本も感染者数の増加が抑えられる可能性があるということです。各国で感染対策や経済対策がそれぞれ違いますが、どういった対策をするべきかをみんなで考えることで、少しでも犠牲者を減らすことが出来るかもしれません。

うまくいっている国の特徴は、主にこの3つです。

  1. ITをフル活用して無症状者を隔離
  2. 検査数の多さで早期発見
  3. 対策の圧倒的な決断力の速さ

では、感染対策の成功例、失敗例を具体的なデータをもとに見ていきましょう。

このウイルスの怖いところ

終息に10年?!

ハーバード大学公衆衛生大学院の研究者による新しい論文では、「2022年まで長期または断続的な社会的距離政策が必要になるかもしれない」と報告されています。世界的大流行(パンデミック)となった感染症が終息するには、主に2つの流れがあると言われています。

  • 全人口のおよそ6割から7割が感染する
  • 全ての人を感染から守れるワクチンが世界にいきわたる

現時点では1年以内で終息するという見通しをしている専門家はおらず、多くの専門家はワクチンの開発に最低でも1年~1年半はかかるという見解を示しています。中には2年以上という専門家もいる中、東京大学放射線科医の前田恵理子氏が、終息には「10年仕事」という見解をFacebookに投稿したことで話題となりました。

通常のワクチン開発は通常は10~15年ともいわれていますが、世界的大流行となった今、世界各国でワクチン開発に巨大な金額が投じられています。「2年程度でワクチン開発に成功できるだろうと、医学の力を信じています」と前田氏は言います。一方、「世界中に届けるための産化にも1年以上かかる」とし、このウイルスの終息には「5年、10年仕事」と分析しています。

医療崩壊

今回の新型コロナウイルスは、「新型肺炎」とも呼ばれ、重症肺炎になることがあります。重篤化した場合は人工呼吸器が必要となります。感染者の急激な拡大が起こると、各病院で受け入れ患者が急増することで医療崩壊を起こし、病院が患者を受け入れなくなり、助からない命が増えて致死率が高くなってしまうことが、新型コロナウイルスの最も恐ろしいところです。

そのため、感染者数が急増している国は、ICU(集中治療室)人工呼吸器が足りなくなってくると、医療崩壊により致死率が上がっていきます。

3日当たりの新規感染者

3日あたりの新規感染者 Our World In Data

このように新型コロナウイルスの3日当たりの新規感染者がおよそ2000人を超えたあたりから、感染者数が急激に増え始めます。急激に増え始めた国は、医療崩壊を起こして致死率が高くなっている国が多いです。つまり致死率の低い国の感染症対策は、参考になるのではないでしょうか。

感染力

中国で蔓延していた時期、WHO(世界保健機関)のテドロス・アダノム事務局長は、感染力がわかる基本再生産数(1人の感染者が感染させる人数)が、推定1.4~2.5人で、「インフルエンザほどの感染力はない」(季節性インフルエンザの基本再生産数はおよそ2人)という見解が発表されました。しかし感染が世界的に増加していき研究も進むにつれ、この新型コロナウイルスの危険性が徐々に明らかになってきました。

香港・理工大などのチームは、新型コロナウイルスの基本再生産数が推定3.3~5.5人、イギリス・ランカスター大などのチームは推定3.6~4人と、WHOの当初の推定を大幅に超えた推定値を発表しました。これは、感染力がインフルエンザの数倍で、中国当局は「(当初の推定よりも)感染力がやや増してる」との見解を示しています。

WHOによると、新型コロナウイルスの潜伏期間は1~12.5日と推定されています。この感染力の高さは、無症状で人にうつしてしまうリスクが高いことが要因の一つにあるのではないかと推定できます。

高齢者の致死率

新型コロナウイルスの最も恐ろしいところは、高齢者の致死率の圧倒的な高さです。65歳以上の季節性インフルエンザの致死率が0.8%なのに対して、新型コロナウイルスの70~79歳の致死率が8%、80歳以上が14.9%と、致死率がインフルエンザと大きな差があることがわかります。(アメリカ疾病予防管理センターと中国疾病預防控制中心のデータ参照)

致死率の高い国

  • ベルギー:14.6%
  • イギリス:13.4
  • イタリア:13.2
  • フランス:12.9
  • スウェーデン:10.7%
  • スペイン:10.4%
  • アメリカ:5.2%

※4月19日時点での国別致死率です。世界全体の平均致死率は6.9%。参考はworldometers.info

致死率が高い原因

考えられる主な原因
  • 感染対策の遅れ
  • 発生国中国との人の出入りの数
  • 高齢化社会
  • ICU(集中治療室)の病床数
  • 人工呼吸器不足(イギリス)
  • BCGワクチン接種の義務化がないから?

感染対策がやや遅れたイギリスやイタリアなどでは、致死率が深刻な数字です。ほかにも、このウイルスの発生地・中国からの出入りの多さや高齢者の多さなども、蔓延した要因になる国が考えられます。

BCGワクチンとの関連性

なお最近、結核予防に使われるBCGワクチンの接種が義務化されていない欧米の致死率が非常に高いという相関関係が指摘されていて、BCGワクチンがこのウイルスに効果があるのではないかと言われていますが、現時点でははっきりとした科学的根拠がなく、因果関係はまだわかっていません。日本ワクチン学会のページでも、その関係を現時点では否定も肯定も、推奨もしていません。

原因はEU離脱?!

致死率が最も高いイギリスは、EU(ヨーロッパ連合)からの離脱が致死率の高い原因だ、という説もあります。イギリスでは現在、人工呼吸器の不足が深刻化していることが知られています。EUからの人工呼吸器調達プログラムへの参加提案をイギリス政府は拒否しました(当時、国内で調達できるからと主張、のちに撤回)。そして、イギリス政府は一時、政府として対策をせずに自然に任せて終息を待つ「集団免疫」という方策を発表していましたが(4日後に撤回、命を守る対策へ)、EU離脱の経済的影響に配慮し、今の日本のように自粛要請で済ませたいという思惑があったのではないか、とも言われています。

「集団免疫」策を続けるスウェーデン

医療崩壊

ロックダウンをしない政策のスウェーデン政府

スウェーデンでは、ほかの欧州諸国とは違ってロックダウンをしないという方策をとっています。これは「集団免疫」という考え方です。ロックダウンをすると、経済がほとんどストップします。人は、経済の悪化により自殺率が高くなることがあります。ロックダウンをせず経済を回すことで、「経済的な死者」を出さないという方策です。

把握されているデータでは致死率が10.9%(4月19日時点)なので、人口の半分が感染すると、およそ55万人の死者が出る計算になります(日本の人口で計算するとおよそ500万人が死亡する計算)。

しかしスタンフォード大学の調査で、把握されているデータに加えて実際の感染者が推定50~85倍近く存在するという推測の中間発表が出されました。もし仮にこの推測の通り、スウェーデンで現在把握されている致死率より50倍以上低いとなると、最終的な犠牲者(経済への影響も含めて)が圧倒的に少なくなることも考えられます。この調査もあくまで推測値なので、このスウェーデン政府の方策は“賭け”とも言えます。

コロナウイルスの致死率

【コロナ】実際の感染者は50〜85倍か-米スタンフォード大学

2020年4月19日

急激な拡大を抑えた国

一方、実際に感染者の急激な拡大を抑えてる国もあります。致死率の低い国で共通しているのは、感染対策が万全だという根拠があり、うまく行ってる国を真似すれば、日本も感染者数の増加が抑えられる可能性があります。

致死率の低い国

  • シンガポール:0.2%
  • 香港:0.4
  • 台湾:1.4%
  • 韓国:2.2%
  • ドイツ:3.1%

※4月19日時点での国別致死率です。世界全体の平均致死率は6.9%。参考はworldometers.info
※日本は致死率が2%ですが、数字の正確性がないと言われています。 

急激な感染を抑えている国の対策の特徴

考えられる主な原因
  • ITをフル活用で無症状者を隔離
  • 検査数の多さで早期発見
  • 対策の圧倒的な決断力の速さ
  • テレワークの発達
  • ICU(集中治療室)が多い

効果的な感染対策措置例

台湾の圧倒的な隔離措置

台湾は、4月14日に新型コロナウイルスの新規感染者数0を達成し、封じ込めに成功している国のひとつでもあります。その驚くべき感染対策の徹底をご紹介します。

台湾では外出自粛や外出制限はありません。普段とほとんど変わらない日常生活を送っていますが、感染者や濃厚接触者、海外から戻った人には14日間の隔離が義務付けられています。隔離された人には1日あたり1000台湾ドル(約3600円)の補償金が政府から支給され、役所の人が食べ物などを届けてくれるそうです。違反者には最高100万台湾ドル(約360万円)の罰金を科しています。

このように、感染した可能性のある人は、隠すよりも申告して隔離されることがメリットしかない環境を作ることで、ほぼ完全に近い隔離を実現し、封じ込めに成功していると推測できます。日本では真逆で、海外から戻った人への検疫や対策が非常に甘いことが知られています

“はんこ文化”の弊害

台湾の圧倒的かつ迅速な措置は、SARSでの被害を教訓とした法の整備や、その道のプロの閣僚にあると推測できます。日本では国会議員が閣僚に入るのが常識ですが、台湾ではほとんどが「その道のプロ」がリーダーとして指揮をとっています。例えば、最近迅速な措置で世界的に注目されているIQ180の「天才プログラマー」の女性IT大臣が存在しますね。一方、日本では2年前、「パソコンを使えないIT大臣」が存在していることが世界で注目が集まりました。そして、現在の竹本直一IT大臣は「はんこ議連」の会長です。はんことデジタル化の両立を目指している方針のIT大臣が存在することで、海外では申請や手続きなどがメールやオンラインで出来て、テレワークの早期実現が出来る会社が多いです。しかし日本では窓口に行かなければならなかったり、「書類にはんこを押すために会社に行かないといけない」人が今でも非常に多く、テレワークの弊害になっていると指摘されていますね。接触8割減が達成出来ないと日本は医療崩壊を起こして、多数の犠牲者が出る可能性が高いと言われています。日本のはんこ文化は素晴らしいですが、緊急時に弊害が起きないようにその文化を残してほしいですね。

検査数の多さ

10万人あたりの検査数 Our World In Data

感染者の急激な拡大を抑えて死者を最小限に抑えているドイツや韓国などの国に共通する特徴のひとつとして、検査数の初速の多さが挙げられています。上のグラフは、10万人あたりの検査数です。このように、韓国やドイツは、検査数の初速が非常に高く、迅速な対応だったことがわかります。無症状者は入院させず自宅隔離にしているため、病床のパンクは起きていないようです。先ほど紹介したように、ITを活用することで自宅隔離を完全なものにしている国が多くあります。

迅速対応のドイツ

中国に次ぐ新型コロナ危機の第2の震源地ともいわれたヨーロッパ。ベルギー、イギリス、イタリア、フランス、スウェーデン、スペインなどでは致死率が10%を超え、医療崩壊が起きています。

しかしドイツはなんと致死率が3.1%。(4月19日時点)医療崩壊を起こしていない要因と考えられるのは・・・

1.医療崩壊が起きないドイツ

Infographic: The Countries With The Most Critical Care Beds Per Capita | Statista

ドイツといえば、医療先進国

こちらは10万人当たりの国別ICU(集中治療室)病床数のグラフです。このように、ドイツの集中治療病床の数は世界有数です。一方、日本は病院数と病床数は世界一で、医療体制が万全な国として知られていますが、その医療体制に弱点があります。今回の新型コロナウイルスはほとんどが無症状・軽症で済みますが、重篤化する方も少なくありません。つまり、重篤な急性機能不全の患者に対して、24時間体制で対応できるICU(集中治療室)の病床数が多くある必要があります。

ドイツは、集中治療病床数の人口比は日本の約6倍と、新型コロナウイルスの重篤者が使える施設が整っています。これが、新型コロナウイルスによる犠牲者を大きく抑え込んでいる要因だと分析できまする。全土で1万以上の集中治療病床が感染者用に確保されているようです。現在も病床数には余裕があり、症状のある感染者の治療に余裕がある状態を維持しています。そしてドイツは、医療崩壊の状態にあるイタリア北部やフランス東部からも、人工呼吸器などを用いて重症者を受け入れながら集中治療を行うなど、国際協調の姿勢も見せています。こうしたことから、医療崩壊が起きない状態を維持しています。

8年前から想定していたドイツ

8年前ドイツ連邦政府とウイルス学者たちが、感染症や自然災害、テロなどで多くの死者が出る最悪な事態を想定し、最悪な事態の想定を、文書でまとめ(連邦市民防護・災害救援庁ページ内)、いろんなシナリオを想定していたことが、このようなリスク分析が非常事態に最善な対応ができているのではないでしょうか。この文書では、「変種SARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルスによるパンデミック」によりドイツに大きな被害をもたらすことも想定されていました。

2.メルケル首相のリーダーシップ

アンゲラ・メルケル首相は科学者です。「明瞭に、落ち着いて、定期的に」ソーシャル・ディスタンシングを厳守することを国民に語りかけています。こうしたわかりやすい呼びかけにより、国民はほとんど従っているようです。これは、政府が合理的な意思決定をすることで信用が生まれていると推測できます。

3.早期検査

ドイツは10万人あたりの検査数が世界一と、最も検査をしている国です。

4.感染者追跡

学校の関係者に感染者が出ると、すぐにその学校を閉鎖して、生徒や教職員全員が2週間の自宅待機を命令されて全員が検査を受けるという徹底ぶり。これは、韓国の大量検査の成功をいち早く取り入れたことがこの結果になっているのではないでしょうか。

5.テレワークの普及

在宅勤務

在宅勤務

ドイツでは、在宅勤務(テレワーク)が非常に普及しています。ドイツの日刊紙「Der Tagesspiegel」社員の中に感染者が確認されてから、在宅勤務で新聞発行をしているそうです。ドイツ連邦銀行の総裁ですら出勤は週一回のみで、ほかは在宅勤務だそうです。このようにさまざまな業種で在宅勤務が増えています。3月下旬時点でテレワークの普及率は22%(日本は3月中旬時点で13.2%)ですが、これから在宅勤務ができるようになる業種が増えるのではないでしょうか。

在宅勤務の普及によって、接触感染リスクの高い通勤電車の乗客率が減り感染リスクを抑える効果があると推測できます。

またドイツでは、感染者の年齢層が低いことなども、致死率の低い要因として考えられています。

ITを活用して感染者との接触を減らす

ITを活用して感染者との接触を減らすことで、新たな感染者を減らすという方策が、アジア各国で普及しました。この方策を行った国が感染者数を抑え込んでいることから、最近ではこのやり方が世界に広まり始めています。

台湾

先ほどご紹介した台湾でも、実はITを活用しています。台湾政府は、携帯電話会社から感染者の位置情報を受け取れるようにしています。実際に隔離を無視した感染者が、高額な罰金を科せられたと知られています。

韓国

韓国でも同じく感染者の位置情報を把握することで、接触者を抑え込む仕組みを取っています。

香港

位置情報機能付きの腕輪を配って、スマホで管理しています。

シンガポール

感染者が自宅にいるかどうか、定期的に写真を送らせたり、感染者が近づくと警告してくれるアプリを導入したりしています。

こ〜き
ヨーロッパでは、個人情報の保護が「世界で最も厳しい」と言われているためなかなかこの措置は取れない国が多いですが、僕の住んでいるポーランドでは隔離対象者(感染者・濃厚接触者・海外から戻った人など)に自宅隔離アプリの取得を義務化し、位置情報と合わせて隔離場所から離れていないかを監視されるなど、各国でこの方策が採用されています。
ウイルスマスク

【ポーランド】外国人の入国禁止へ – コロナウイルス感染拡大で【緊急事態宣言】

2020年3月14日

日本の感染対策

データの正確性がない日本

10万人あたりの検査数 Our World In Data

海外では、日本で発表されている感染者数や致死率などの数字に正確性がないとも言われています。先ほど紹介した10万人当たりの検査数のグラフを見ると、日本は圧倒的に検査数が足りておらず、開発途上国エクアドルなどの数字を下回るほどになっています。また、オリンピックを控えていたこともあり「PCR検査を意図的に抑制して感染者数を少なくみせかけているのでは」という憶測さえ呼びました。

つまり、他の先進国と検査数を比べると数十倍以上違うため、感染者数も数十倍以上いるのではないか、と推測が出来るのではないでしょうか。そして、死者数も正確性がないのではないかという可能性もあります。アメリカやイギリス、イタリアなどでは、医療崩壊が起きていることで公式データよりも多く死者数がいると言われています。国立感染症研究所のデータによると、東京都の間質性肺炎で亡くなった方が急増していたり、警察により「変死」扱いとなった方に新型コロナウイルスの陽性反応が出るなど、死者数の正確性も今のところ分からないところですね。

日本にいると危険?!

日本では現在、感染者数が世界一の国・アメリカ大使館は、「日本政府が広範囲に検査を行わないと判断しているため、どれだけ感染が広まっているか正確に把握することが難しい」とし、在日アメリカ人の“帰国準備”を呼び掛けています。

すでに医療崩壊が起きている日本

医療崩壊により致死率が高いイタリアやスペインなどのヨーロッパ各国では、本来は病院で治療を受けることが出来た人が、治療を受けられずに亡くなってしまい、致死率が10%を超えています。そして、日本の医療の現場ではすでに「医療崩壊」が起きているようです。例えば、埼玉県内でも病床がひっ迫していて、感染が確認された人の半数以上の370人が、自宅での待機を余儀なくされており、50代の男性が死亡しているなど、本来なら助かった人が亡くなり始めてます

466億“アベノマスク”の効果

アメリカ国立労働安全衛生研究所の研究で、微粒子に対するフィルター効果についての実験で、以下のような数字が出ました。

  • N95マスク(医療現場などで使う):95%以上
  • タオル:40%前後
  • スカーフ:10~20%程度
  • 布マスク:10~30%程度

このデータからわかるように、布マスクはつけていることで安心、外出してもいいということにはならないということです。日本医師会の横倉義武会長は、「布マスクはウイルス防止の役割はあまりなく、国民の安心をつくるという意味ではそれなりの効果はある」と分析しています。

現在日本では、医療用物資がかなり不足しています。汚れたマスクやガウンを使い回すのが当たり前になっており、1週間同じマスクを使い続けている医療現場も多いそうです。医療従事者の方たちが感染してしまうと集団感染(クラスター)になりかねず、医療現場が崩壊的になって感染者や犠牲者が爆増してしまうのはイタリアなどが経験しています。

医療現場の混乱を懸念して、民間企業がフォローに入っている現実があります。ソフトバンクの孫正義氏は、現在医療物資の不足が深刻化していることを受け、医療用マスクN95、サージカルマスク、フェイスシールド、医療用メガネなどの医療物資を海外から入手し、不足している都道府県や市区町村の方がツイッターで買い入れています。

ソフトバンクの孫正義氏はこのように多くの支援を行っていますが、まだ全然不足している状況だそうです。布マスクは政府が以前から検討していたそうですが、もちろん効果がまったくないわけではないので、医療物資不足などが考えられなかった場合はこの方策は正しかったように思いますが、犠牲者を少しでも減らすことが最も重要なことです。現在このように医療物資不足が深刻化している状況になったことで、安心効果の「布マスク給付」よりも、医療物資のほうが重要ではないかと考えられます。

そして現在、安心効果があるとされていた布マスクですが、外国製で検品せずに妊婦用の布マスクを配布しており、汚れや虫がついている不良品(21日時点で6700枚)を政府が確認しています。

日本のマスクの6割が中国製という問題点

中国は、政府や企業が海外へ医療物資の支援を大々的に行っています。しかしそれとは引き換えに、中国企業の5G設備を導入するなどの「マスク外交」が最近世界で話題となっています。日本も他人ごとではなく、日本で売られている不織布マスクのおよそ6割が中国製です。布マスクを海外に466億円かけて発注するより、国が不織布マスク工場を国内に立てて、民間委託するなどして供給を確保すべきだと思います。医療物資は自給自足することで、命を守ることになることもあります。

医療物資不足は世界的問題です。そして、多くの専門家はワクチンが完成して、世界中多くの人に安全なワクチンがいきわたるまで終息が難しいという見解を示しており、ワクチンの完成は早くて1年半、長くて10年とも言われています。つまり、医療物資不足は長期的な問題でもあります。今から工場を建て、およそ半年後に工場が完成しても救われる命は増えます。以上のことから、「布マスク2枚給付」に関して政府への批判が高まっています。

 

口を鼻を覆う義務のポーランド

本来マスクをつける習慣のない欧米でも、マスクによる効果が見直されていて、マスクを推奨している国が増えてきています。そんな中ポーランドでは4月16日から、「口と鼻を覆う」ことが義務化されました。もちろんマスクを手に入れる習慣のなかった国民のために、義務化される1週間前から発表されていました。「マスクの義務化」ではないので、マスクが手に入らない人はスカーフやタオルなどで口と鼻を覆うことで、感染対策をしています。ポーランドは欧米の中でもロックダウンを早めに行い、現時点で致死率は4%(4月19日時点)です。このようにマスクを配布しなくても、国民の感染を少しでも守ることもできます。

日本の医療体制の穴

Infographic: The Countries With The Most Critical Care Beds Per Capita | Statista You will find more infographics at Statista

 

病院数と病床数は世界一で、医療体制が万全な国として知られている日本ですが、その医療体制に弱点があります。今回の新型コロナウイルスはほとんどが無症状・軽症で済みますが、重篤化する方も少なくありません。つまり、重篤な急性機能不全の患者に対して、24時間体制で対応できるICU(集中治療室)の病床数が多くある必要があります。

しかし、先ほどご紹介した人口10万人当たりのICUのベッド数の国際比較によると、ドイツや韓国だけでなく医療崩壊の起きているイタリアやスペイン、フランスなどよりも少なく、日本の医療が危機的状況になりやすいと判断するべきだと考えられています。。

日本の検疫がずさん?!

海外から戻ってきた人の検疫の甘さが、実際に帰国して実体験したメンタリストのDaigoさんが指摘しています。

経済対策

現在ロックダウン(国家・都市封鎖)している国が増えていますが、ロックダウンをすると経済がほとんどストップし、経済が悪化してしまいます。過去、世界恐慌が起きて失業率が高まると、毎回自殺率が高くなります。つまり、感染対策措置によるロックダウンで死者を減らしても、放置すると今度は経済悪化の影響で困る人が多くなり、死者も増えてしまうことになります。

例えば、失業率が急激に上昇した1998年、前年からおよそ8000人の自殺者が増えるなどの影響が出ました。2008年のリーマンショックでも同じように失業率が急上昇しましたが、政府による経済対策などにより、前年に比べておよそ600人の増加に抑え、以降自殺率はほぼ右肩下がりになっています。

今回の“コロナ世界恐慌”はリーマンショックを大きく超えた経済の悪化が予想されています。大規模な経済対策をしなければ、今度は「経済的な死者」が急増してしまうと推測され、各国では大規模な経済対策が検討され、すでに現金給付が始まっている国もあります。

まとめ

このように、現状、世界各国それぞれ方策がバラバラなのは、現時点でなにが正解かが専門家ですらわからない状況だからだと思います。いろんな情報をご紹介しましたが、このウイルスは明るみになってからまだ4カ月で、日々情報が更新されていくデータもまだ推測の段階が殆どです。ただ、欧米の現状を見ると危険性が高いウイルスであることがわかります。現状うまくいっている国の対策や措置、迅速な対応など、今できることは多いのではないでしょうか。

こ〜き
重篤化する人がいるので、医療崩壊を避けるために人にうつさないようにするのは続けるべきだと思います。

 

投稿者プロフィール

Koki
ポーランド・ワルシャワのショパン音楽大学ピアノ専攻在学中の二十歳。元読売新聞ジュニア記者でデスクも担当していました!
ピアノ歴は5年と新参者ですが、音楽だけでなくヨーロッパナビの運営やヨーロッパ内での日本語交流会のイベントの開催など、さまざまな活動をしています!野球などスポーツも大好きで、ヒッチハイクやバックパッカーもしている怪しい人間です。笑

人気記事

シェアをお願いします!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。